ブロッコリーが2026年から指定野菜に追加されることが発表されました。これは1974年の馬鈴薯(じゃがいも)以来、実に半世紀ぶりのこと。
とはいっても「指定野菜」って何なのか、またほかにどのような野菜があるのか、わからないという方も多いのではないでしょうか。
また、「指定野菜」のほかに「特定野菜」というものがありますが、これらの違いも知っておきたいですよね。
この記事では、指定野菜とは何か、また特定野菜の定義とその違いを簡潔に解説します。
指定野菜とは何か簡単に説明!
指定野菜とは、日本の政府によって特に消費量が多いと定められた野菜の種類のことです。「野菜生産出荷安定法」で指定された野菜で、安定的に出荷ができるようになっています。現在登録されている指定野菜は以下の14品目。
- キャベツ
- きゅうり
- さといも
- だいこん
- たまねぎ
- トマト
- なす
- にんじん
- ねぎ
- はくさい
- ばれいしょ
- ピーマン
- ほうれんそう
- レタス
指定野菜は、特定の指定産地で生産されることが条件で、これらの産地は国によって指定されています。これにより、野菜の出荷価格が一定以下になった場合は、産地は差額を補填してもらえる「野菜指定産地制度」による補給金を受け取ることができます。この制度により、農家の収入の安定化と野菜の安定供給を図ることです。
野菜は天候により収量が大きく左右されるため、この制度は野菜の安定的な供給を目的としています。
しかし、問題もかかえています。指定産地では連作障害による地力低下や病害虫の多発などです。また、価格調整や値崩れ防止のために、出荷できるはずの野菜が廃棄せざるを得ないという状況も起こりかねません。
指定野菜と特定野菜の違いは?
指定野菜と特定野菜の主な違いは、その指定や認定を行う主体と基準にあります。
指定野菜は、主に地域や生産者団体によって品質や栽培方法などの基準が設けられ、その基準に従って生産された野菜です。「野菜指定産地制度」により出荷価格が一定以下になった場合に差額を補填してもらえます。
これに対して「特定野菜」は、「特定野菜等供給産地育成価格差補給制度」により価格が大きく下がった場合に補給金が産地に支払われます。
指定野菜は特定野菜よりも補給金が手厚く、より安定供給できるような制度になっています。
「特定野菜」は、国民生活上及び地域農業振興上の重要性から、指定野菜に準ずる野菜として位置づけられる野菜で、以下の35品目が指定されています。
アスパラガス、しゅんぎく、ふき、いちご、しょうが、ブロッコリー、えだまめ、すいか、みつば、かぶ、スイートコーン、メロン、かぼちゃ、セルリー、カリフラワー、そらまめ、やまのいも、かんしょ、れんこん、グリーンピース、ごぼう、チンゲンサイ、こまつな、生しいたけ、さやいんげん、にら、さやえんどう、にんにく、みずな、ししとうがらし、わけぎ、らっきょう、にがうり、オクラ、みょうが
まとめ
指定野菜とは、日本の政府によって特に消費量が多いと定められた野菜の種類のことです。
指定野菜と特定野菜の違いは、安定供給を目的とした補給金に違いがあり、指定野菜がより手厚い補助が受けられます。
2026年からブロッコリーが特定野菜から指定野菜に変更されることが発表されました。ブロッコリーの消費が増え、安定的な供給が可能になったためです。
今後はブロッコリーがより食卓に上ることが増えるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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