共通テスト受験シーズンになると残念ながら話題にのぼることがあるのが、カンニング問題です。
カンニングペーパー、人の答案を覗く、スマホで調べるなどなど、様々な方法でほんの数十点を獲得しようと卑怯な手を使ってしまう、魔がさす人がいます。
共通テストだけでなくほかのテストでもカンニングは「ちょっとした出来心」というイメージがあります。
しかし、カンニングはその後の人生にも大きくダメージを残す可能性があり、逮捕など多くのデメリットがある危険な行為です。
さらに、真面目に勉強してきっちりと試験を受ける、全受験生を敵に回す行為でもあります。
カンニングをした人たちがその後どのようになるのか、逮捕されたりするのかを含めて、まとめてみました。
共通テストでカンニングした人たちのその後は？
共通テストでカンニングした人たちのその後は、当然、即失格となります。
カンニング、不正行為と認められた際、試験官からこのような内容の書かれた紙を見せられます。
「あなたのやっていることは不正行為なので、これ以上は試験を続けさせられません。今まで受けて来た試験の成績はなかったことになります。もちろん、この後の試験も受けさせません。ほかの部屋へ移動してもらうので、ついて来て下さい」
つまり、強制終了かつ、ほかの試験の成績は0点ということです。
当然、受験のために支払った費用も返金されません。
ほかの大学を受けていて合格が決まっていたとしても、カンニングの事実が伝われば当然、全ての大学の合格は取り消しとなります。
2022年4月から少年法の改正が執行されたことにより、18歳、19歳の人も成人という扱いになりました。
今のところカンニング騒ぎで実名報道がされたり、顏がメディアに出たりしたことはないようですが、SNSの発達したこの時代に、無傷でいられるとは思えません。
犯人探しが始まりもしも割れてしまった場合は、家族、親戚、学校関係者などに多大なる迷惑をかけ、自分だけでなく家族、親戚、友達までも誹謗中傷被害を受けることは、想像に難くないでしょう。
何年も勉強し続けて重ねた努力を一瞬で失い、さらに平和な日常生活からも見放されるというのが、真面目に勉強している受験生を裏切る行為、カンニングなのです。
【共通テストでカンニング】逮捕されるとしたら何罪？
共通テストでカンニングが発覚して、逮捕されるとしたら適用されるのは「偽計業務妨害」容疑です。
偽計は、「人をだましたり、あざむいたりすることで相手の間違いや知らないことを利用すること」業務妨害は、「仕事や営業、業務のじゃまをしようとする行為」ということです。
カンニングはテストを行う側の適正な判断を妨げ、本当の実力を偽る行動なので「偽計」にあたります。
カンニング問題が明るみに出ることで、テストを行う側には今まで受けさせてきたテストの合格取り消しやマスコミ対応など、必要ない業務が増え通常業務がじゃまされるので「営業妨害」に当てはまるでしょう。
偽計業務妨害が適用された場合、「3年以下の懲役、または50万円以下の罰金」が課されます。
2022年に起こった共通テストカンニング事件の場合、無関係の複数の外部の人間に問題が流出してしまったこと、流出させた人間の特定ができなかったことから、試験を行う側と文部省学省が警視庁に相談し、この罪状が使用されたようです。
結局犯人は出頭し、反省していることや未成年であり少年法改正が施行される前だったこともあり、刑に処されることはなく家庭裁判所へ送致されたあと保護観察処分となりました。
「止め」の指示に明らかに従わなかった、カンニングペーパーや計算機を使用したなどの、現行犯的なカンニングに関しては、逮捕されるようなことはないでしょう。
しかし、カンニングは場合によっては刑に処される行為であることに変わりはありません。
まとめ
カンニングがいかに危険な行為であるかということが、お分かりいただけたでしょうか。
万が一カンニングが成功して、共通テストに受かり利用して希望の大学に合格したとしましょう。
カンニングした人のその後は、入学してしまった学校の授業レベルについて行けず、留年をくりかえすはめになったり、最悪成績が悪すぎて退学したりするケースもあります。
正々堂々としっかり勉強して受験し、入学してきた人達には到底かなわないのです。
学内で友達ができても恋人ができても、カンニングして入学した人は、彼らとは全く違う「ズルをした人だ」ということは、自分が一番わかっています。
カンニングがばれて浪人したらしたで、カンニングさえしなければ浪人することはなかった、希望した大学に行けなくても、受かっていたほかの大学で楽しくできてたかもしれないと、一生悔いながら過ごすことになるかもしれません。
カンニングなどと情けないことを考えそうになる心は、きっと誰にでもあるのでしょう。
しかし、一時の気休めの数十点より、胸を張って送れる大学生活を夢見てください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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