ここ最近、世界中で大量発生が報告されているトコジラミですが、中でもアジア圏では韓国が大きな被害に遭っています。
トコジラミは基本的に大きな健康被害となることは少ないですが、稀に炎症や発熱につながる場合もあるので注意が必要です。
そこで今回は、トコジラミとはどんな虫なのか、韓国でいつからなぜ増えたのか、いつまで注意が必要か、韓国に訪れる際のトコジラミ対策について解説していきます。
トコジラミとはどんな虫?
トコジラミはカメムシ科の一種で、人間や動物の血を吸うのが特徴です。
大きさは5ミリ程度のためダニよりも大きく、肉眼でしっかり確認することができます。
トコジラミは明るい場所では行動しないことから、人間が寝ている夜間に這い出てきて人の首や腕、足などを噛んで血を吸います。
噛まれた後のかゆみは人それぞれですが、炎症などが起きて治療が必要となる場合もあるので注意が必要です。
韓国でトコジラミはいつからなぜ増えた?
1960年代までの韓国では、トコジラミは長距離列車や家庭でも目にすることがある非常に一般的な存在でした。
しかし韓国政府が主導となりトコジラミ撲滅に向けて動き出したことで、1960年代以降およそ半世紀の間、韓国ではトコジラミを見ることがなくなりました。
2014年以降にトコジラミが発生したとされる届出は韓国国内でわずか9件であり、それだけ韓国では珍しい存在となっていたことがわかります。
しかし最近になりソウルやインチョンを中心に、徐々にトコジラミの出没情報が出てくるようになりました。
気付かぬうちに繁殖がなされたためいつから増えたかについては正確には不明ですが、コロナウイルスの流行が大きな原因と言えるのではないかと予想されています。
コロナウイルスの流行によって、人々は以前よりも気軽にネットショッピングを楽しむようになりました。
そしてネットショッピングの利用者が増えたことで国際郵便が以前より多く韓国に届くようになりました。
その結果トコジラミが一般的に存在する中国やイギリスなどから、郵便物に混在する形でトコジラミが運ばれてきてしまったと言われているのです。
またコロナのパンデミックが落ち着いたことで外国人観光客の受け入れを一気に解禁した結果、観光客のスーツケースや荷物に混雑してトコジラミが持ち込まれたとも言われています。
トコジラミが荷物に混ざっていても気付きにくく、トコジラミは繁殖能力も高いので、誰もが無意識のうちに運び屋になっていたのかもしれませんね。
韓国のトコジラミはいつまで注意が必要?
韓国中がトコジラミの恐怖に晒される中、韓国政府は「政府合同対策本部」を設置してトコジラミ撲滅に向けた対策を実施しています。
韓国の国民も自ら自宅のベットやソファの隙間を徹底的に掃除をしたり、消毒スプレーを普段から持ち歩いたり、国民中がトコジラミの恐怖に怯えながら「トコジラミパンデミック」の収束を待っています。
そんなトコジラミの発生はいつ収束するのかについては、残念ながら現状として全く先が見えていない状態です。
これから韓国は寒い冬を迎えますが、家庭内などの屋内に潜んでいるトコジラミは冬でも関係なく活動します。
そしてトコジラミの活動が活発化するのが、寒さが落ち着く春から夏にかけてとなっています。
そのため冬のうちに徹底してトコジラミを駆除しておかなければ、春になってさらにトコジラミが大量発生してしまうことが予想されるでしょう。
【トコジラミ】韓国へ旅行や出張に行くなら何に注意すればいい?
トコジラミパンデミックの終息が見えない中、旅行や出張などで韓国を訪れる予定の人もいるでしょう。
宿泊先のベットがトコジラミに侵されてないかとても不安ですね。
そこでトコジラミの被害を防ぐためにできることをご紹介します。
まず部屋に着いたら天井や床の四角を確認して、黒いシミがないかを十分に確認しましょう。
トコジラミが潜んでいる場合、埃だまりになりそうな場所にトコジラミのフンが黒いシミとなっている場合があります。
次に荷物はなるべく玄関付近に置き、ビニール袋などで覆いましょう。
これは外部から自分がトコジラミを持ち込むことと、部屋にいるトコジラミを持ち帰ることを防ぐ効果があります。
最後に自分がトコジラミに噛まれないために、ベットと壁の隙間や寝具の裏などを入念に確認しましょう。
トコジラミは暗い中で這い出してくる習性があるので、部屋を暗くして少し経ってから懐中電灯などでパッと照らすとトコジラミを発見できる場合があります。
このように入念な室内チェックをしておくことで、トコジラミ被害に遭うリスクが下げられるでしょう。
まとめ
トコジラミは夜間に人から血液を吸う大きさ5ミリほどの虫です。
国際郵便が増えたことや、コロナ禍が明けて外国人観光客の受け入れが解禁されたことから韓国で大量発生が起きています。
トコジラミは部屋の隅やベットの裏などに潜んでいることから、韓国を訪れる際には部屋の入念なチェックをするようにしましょう。
春から夏にかけてはトコジラミが活発化することから、なんとしてもこの冬にトコジラミの発生が終息することを願います。
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